こんな夜だから書庫に行こう

はてなから感想の保管作業終了!!
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2009.09.29 Tuesday | - | - | -

柴田よしき『やってられない月曜日』

評価:
柴田 よしき
新潮社
¥ 1,470
(2007-08)
Amazonおすすめ度:
誰かにやさしくなれるかも?
力抜きすぎ
やってやれるかも、と思える、神経疲労時の栄養補給本☆
 大手出版社に勤めるOLの高遠寧々は、エリートぞろいの社内でコネ入社であることを後ろめたく感じていた。もうすぐ三十路、けれど彼氏もいないし見た目もイマイチ。気の合う同僚はいるけれど、肩身の狭い思いをしながら経理部で働く寧々に、会社での悩みだけでなく、社内のちょっとした事件が降りかかってくる!

 コネ入社のOLが奮闘するワーキングガール・ストーリー。とすれば当然でしょうか、『ワーキングガール・ウォーズ』ともつながっているようです。
 おそらく、どんな企業でもある程度の規模になれば従業員の間に階層のようなものができてくるでしょう。それは、学歴によるものだったり、役職によるものだったり、血筋や縁故によるものだったり。
 しかし、それぞれの立場によって物事の見方は異なり、コネ入社のOLだからこそ見えてくるものもあるはずです。取り上げられるのは、そういった社内のパワハラだったり不倫だったり。決してコネ入社のOLが、突然出世したり、玉の輿に乗ったり、社内クーデターを水際で阻止したりするような話ではありません。

 寧々は非常に地味で平凡なキャラクター。物語を進めていくのに向いていないのではないかと懸念もしました。しかし、それでも読ませてしまうのが柴田さんの巧さですね。いつものことながら読みやすい文章もうれしいです。
 ユーモラスで、そしてちょっと切ない物語。ただし、ミステリ成分はかなり薄めですので、そちらは期待しない方がよいでしょう。

収録作:「やってられない月曜日」「誰にもないしょの火曜日」「とびきりさびしい水曜日」「甘く
てしょっぱい木曜日」「それでもうれしい金曜日」「命かけます、週末です。」「またまた、やっ
てられない月曜日〜エピローグ」
2007年10月10日読了
2007.10.16 Tuesday 14:07 | さ行(柴田よしき) | comments(0) | trackbacks(0)

柴田よしき『朝顔はまだ咲かない―小夏と秋の絵日記』

評価:
柴田 よしき
東京創元社
¥ 1,575
(2007-08)
Amazonおすすめ度:
ひきこもり少女の名探偵ぶり萌え
 高校生の頃、学校でいじめにあったことからひきこもりになってしまった鏡田小夏。家から一歩も出ず、母親の代わりに家事をする小夏に、親友の宮前秋はいつも不思議な出来事や謎を持ってきてくれる。爽快な青春ミステリ。

 6編を収録した連作短編集。部屋に閉じこもってしまった小夏と、快活な秋との対比が印象的です。ミステリとしては薄味で少々残念ですが、小夏の成長物語として引き込まれてしまいます。
●「ひまわりの誘惑」
 秋をナンパした男は、ひまわりを嫌悪していた。本物のひまわりはもちろん、ひまわり柄のものまで・・・まさに執念、恐ろしい世界です。
●「黒い傘、白い傘」
 晴れた日にベランダに出ると、公園を黒い傘が横切った。しかも、夜には白い傘が走り去った・・・真相までの持っていき方がちょっと強引で引っかかってしまいました。
●「さくら、さくら」
 どうやら母に恋人ができたらしい。二人が会っているところに偶然居合わせた秋に尾行を依頼するが・・・短絡的な発想から行動するところがなんとも言えずおもしろく、微笑ましかったです。
●「朝顔はまだ咲かない」
 「その朝顔は咲かないよ」それもそのはず、朝顔はいつの間にかアイビーに変わっていたのだから・・・運命の悪戯を感じざるを得ません。
●「見えない人」
 小夏は見てしまった。公園で保存されている電車の中で。噂になっているという幽霊を・・・幽霊が出るから近づくな、そんな悪戯のような噂話がずっと続けばいいのに。心温まる話でした。
●「窓を閉めて」
 古いスタジャンのポケットからから出てきた指輪。それは小夏にとって忘れられないものだった・・・忘れることができる側の人とできない側の人。運命は残酷で、そして時の流は光を与えてくれました。

 全体的に秋のキャラクターが効いているようで、爽やかでさっぱりとした印象を持ちました。小夏のことを心配しながらも言いたいこと、言わなきゃならないことは言う姿がいいですね。
 また現状を打開しようと悩んだり調べたりしている小夏の健気な姿には好感が持て、一歩ずつ前進していく姿には拍手を送りたくなります。
 新学期が始まってしまい難しいかもしれませんが、続編でまた小夏と秋に会いたいです。

収録作:「ひまわりの誘惑」「黒い傘、白い傘」「さくら、さくら」「朝顔はまだ咲かない」「見えない人」「窓を閉めて」
2007年9月8日読了
2007.09.11 Tuesday 11:47 | さ行(柴田よしき) | comments(0) | trackbacks(0)

柴田よしき『小袖日記』

評価:
柴田 よしき
文藝春秋
¥ 1,600
(2007-04)
Amazonおすすめ度:
歴史を超えても変わらない「女の幸せ」
現代の価値基準で弄繰り回した感が露骨すぎで・・
欧米、いえいえ、平安か!!
 不倫相手に別れを切り出されたあたしは自棄になって夜の街に飛び出した。なんとか気を持ち直したあたしだったけど、突如頭上に大きな衝撃が! 落雷! 気が付いたらあたしは平安時代に。しかも源氏物語を書く紫式部に仕える小袖という女房の体に入ってしまったようで・・・

 久しぶりに柴田さんの作品を読みました。平安時代を舞台にしたり、源氏物語を題材とした作品はたくさんあると思うのですが、今回は「源氏物語のネタを探す役目」、言い換えると源氏物語の共同執筆者というのがなかなか魅力的でした。
 扱われるのは日常の謎で、ネタ探しの中で小袖が出会った謎を紫式部こと香子が真相をたちまち解き明かすという形式。例えば、源氏物語では生霊によって殺されたことになっている夕顔。彼女のモデルとなった女性はどうして死んでしまったのか。その謎を解いた後に、香子が源氏物語に取り入れるという流れ。
 このあたりにタイムスリップ(?)の設定が活用されていて、小袖は現代語訳で読んだ源氏物語の記憶を活かしてネタを探し、あるいは謎解きのヒントを導き出します。ちょっとした都の噂話から「これはあの人のあの有名な物語につながるのね」といったように。また、平安時代の風俗や習慣について、当時の目線と現代での目線とを比較させることによって、巧みに読者をひきつけています。
 ただ、そういったシーンで思い出したかのように使われる方言には少々違和感を覚えました。京都在住の設定とはいえ、あまりにも唐突に出てくるので。もちろん、設定上京都在住でなければないしは京都にいなければならなかった“あたし”ですが、中途半端に方言を出す必要はなかったでしょう。

 謎解きについては少々軽いかもしれませんが、なかなか興味深くおもしろい作品でした。源氏物語に嫌悪感を持ち、枕草子の方がいいと言っていた“あたし”が、実際に人々に触れ、源氏物語にはまっていくのもいいですね。
2007年7月18日読了
2007.07.20 Friday 11:49 | さ行(柴田よしき) | comments(0) | trackbacks(0)

柴田よしき『桜さがし』

桜さがし
桜さがし柴田 よしき

集英社 2003-03
売り上げランキング : 168110

おすすめ平均 star
star深みがなく平凡
star切なくなる・・・・。
star暖かい気持ちになれる本

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by G-Tools

 再会した京都にある中学校の同級生4人。その身の回りに起きたミステリ的な出来事を解決していく連作短編集。ミステリとしてだけでなく、恋あり友情ありの青春小説としての側面もあります・・・というよりも、こっちがメインでミステリは味付けかもしれません。

 8つの短編の中でもっとも印象深かったのは「片想いの猫」でした。小道具としての猫の置物が話を和ませ、それでいて重要な役割を持っていてインパクトがありました。
2003年5月25日読了
2004.07.29 Thursday 00:00 | さ行(柴田よしき) | comments(0) | trackbacks(0)

柴田よしき『少女達がいた街』

少女達がいた街
少女達がいた街柴田 よしき

角川書店 1999-04
売り上げランキング : 208479

おすすめ平均 star
star最高
star読ませる!青春小説の逸品

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1975年、渋谷。ロックの熱狂が鳴り響く街に16歳のノンノはいた。親友チアキはバンドの道を突き進む。ノンノは自分に似た少女ナッキーと出会い、惹かれ始める。それぞれの青春は光に満ちていった。しかしそこに見えない影が差す。不可解な出火事件。焼け落ちたノンノの家からは二つの焼死体と一人の記憶を失った少女が発見された。21年後、既に時効になったこの事件をたったひとりで堀り起こす刑事がいた。そこにはあまりにも意外な真実が…。宿命に操られる少女達ふたりの魂の謎を追い、青春と人生の哀歓を描いた、横溝正史賞受賞女流の新感覚ミステリ。

 21年という時の流れを隔てて真相が解かれていくある事件。前半の青春小説のような美しさと、後半の謎解きとのバランスが素晴らしいです。21年経って、それぞれがどうしているのか、あるいはどうなっているのか、そこがポイント。
1999年5月19日読了
1999.05.19 Wednesday 00:00 | さ行(柴田よしき) | comments(0) | trackbacks(0)