こんな夜だから書庫に行こう

はてなから感想の保管作業終了!!
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2009.09.29 Tuesday | - | - | -

森見登美彦『美女と竹林』

評価:
森見登美彦
光文社
¥ 1,680
(2008-08-21)
Amazonおすすめ度:
妄想エッセイ暴走中
どう評価して良いのやら
伝説の月姫はどこに
 登美彦氏、竹林経営に乗り出す。作家として行き詰ることを見越した登美彦氏は、先輩である鍵屋さんの荒れ果てた竹林に目をつけた。竹の伐採に奮闘し、締切次朗と死闘を繰り広げ、やがてはカリスマ竹林経営者に。多角的経営の野望は果たして・・・

 これはエッセイなのでしょうか。登美彦氏の虚実入り混じった妄想文です。
 少なくとも、登美彦氏のこれまでの小説を読んでオモチロイと感じる人でなければ、この本を読み通してオモチロイという感想を抱かないでしょう。
 結論から言うと、ぼくにとってはオモチロイ本でしたが、小説のほうがいいですね。これは読者を選びそうです。まあ、少しでも興味があるなら最初の数ページだけでも読んでみるべきでしょう。そこはもうすっかり森見ワールド。

 なかなか切り進められない竹林に恐れおののいたり、あるいはMBC(モリミ・バンブー・カンパニー)の采配をふるう登美彦氏に敬意を表したりしながら読む中のもひとつの楽しみ方。しかし、「美女と竹林等価交換の法則」に従えば、当初の力の入れ具合の割に進まない竹林伐採よりも、あの本上まなみさんとのあれこれに微笑むのもひとつの楽しみ方。詳細は書かれなかったものの、NHK「トップランナー」での本上さんによる朗読は確かに羞恥プレイに違いないでしょう。

 それにしても、「机上の竹林」ってのはいいなあ。本当に癒されそう。ミリオンバンブーじゃなくてね。あれは竹じゃないですから。
 ちなみに、本屋大賞の授賞式で登美彦氏が万城目さんを殴打したのは、きっとおともだちパンチだったのではないかと想像するのです。
2008年10月20日読了
2008.10.27 Monday 19:38 | ま行(森見登美彦) | comments(0) | trackbacks(0)

森見登美彦『有頂天家族』

評価:
森見 登美彦
幻冬舎
¥ 1,575
(2007-09-25)
Amazonおすすめ度:
愉快痛快
おもしろかった……けど。。。。
ただ面白いだけじゃない!
 糺ノ森に住む下鴨家は狸である。狸の頭領・偽右衛門だった父の死後、その威光が薄れゆく中で偽右衛門の座を争う長兄矢一郎と叔父夷川早雲。「阿呆であることがすべて」な矢三郎は、往年の力を失った師匠・天狗の赤玉先生や半天狗の弁天に翻弄される日々。おまけに狸鍋を食さんとする金曜倶楽部の魔の手が迫る。果たして、金曜倶楽部から逃げ切れるのか。そして、夷川一族との対決の行方や如何に・・・

 モリミーワールド全開のファンタジックタヌキストーリー。
 読み出した当初はこの物語の設定にひどく違和感を覚え、なかなか読み進めにくく感じました。それは、今まで読んできた森見作品があくまで人間を主人公にした阿呆な物語であったのに比べ、『有頂天家族』が狸を擬人化にしたようなファンタジーであったことを受け入れがたかったのでしょう。もともとあまりファンタジー寄りの物語は読まないので。
 まあ、読み慣れてくれば作者の思うツボ。狸に化かされたようなおもしろさでした。

 毎度毎度の「クタバレ!」「おまえらひとり残らず身の程を知れ!」 なんてセリフもさることながら、狸に天狗そして人間が入り混じった乱痴気騒ぎのおもしろさが最高。達磨のような小さいものだけでなく、偽蕎麦屋や偽叡山電車なんてものにまで化けてハチャメチャな展開なのです。『夜は短し歩けよ乙女』の時にも思ったのですが、やはり『うる星やつら』のような物語が好きな方なら十分に楽しめることでしょう。
 また、かわいらしい毛玉たちが何匹も出てきますが、中でも矢三郎の元許婚・海星のツンデレ(?)ぶりは随一のかわいらしさ。
 人間が主人公でない分、今までの作品よりも一般受けするかもしれませんね。早くも第二部が楽しみ。
 とにかく「面白きことは良きことなり!」という言葉で、この阿呆な文章も終わりにします。
2007年11月22日読了
有頂天家族
2007.11.24 Saturday 11:46 | ま行(森見登美彦) | comments(3) | trackbacks(2)

森見登美彦『新釈 走れメロス 他四篇』

新釈 走れメロス 他四篇
新釈 走れメロス 他四篇森見 登美彦

祥伝社 2007-03-13
売り上げランキング : 714

おすすめ平均 star
star楽しめました
star原作にはあまり興味がなかったのですが。
star爆笑的狭小古典解釈本

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 詭弁論部を廃部の危機から救うため、芽野は走り出した?
 詭弁論部を救いたければ学園祭のステージにおいて桃色ブリーフ一丁だけで「美しく青きドナウ」にあわせて踊れという図書館警察長官の要求を芽野は受け入れた。ただし姉の結婚を祝うために翌日の日が沈むまでの猶予を求め、親友の芹名を代わりに残して・・・(「走れメロス」)

 奇才モリミーが偉大な先人の作品を京都を舞台として大胆にアレンジした作品集。
●「山月記」(中島敦)
 京都府警の巡査夏目は大文字山に現れる怪異と対峙したが・・・怪異とされるものの言動がなんとも森見作品らしくておもしろいです。
●「藪の中」(芥川龍之介)
 学園祭で上映された映画『屋上』。作品関係者の証言から明らかになる真実は・・・淡々と語られる中に潜む核心と食い違いが絶妙。
●「走れメロス」(太宰治)
 お祭り騒ぎのように京都の町を東へ西へと駆け回る芽野。次々と押し寄せてくる図書館警察長官の追っ手。疾走感あふれる魅力的な中盤、いかにもな結末。ひねくれ具合が素晴らしい。これがベストか。
●「桜の森の満開の下」(坂口安吾)
 文学を志す男は、尊敬する斎藤に背き、桜並木の下で出会った女の指摘に従った・・・幻想的な美しさと表裏一体の切なさ、儚さといったところ。
●「百物語」(森鷗外)
 誘われて百物語の會に参加した森見だが、誰も主催する鹿島という男を見たことがないという・・・百物語というからには怪談でしょうが、こうくるとは予想外。

 各作家の代表作にこだわらず作品をチョイスしていることからも愛着というかこだわりが感じられ、十分に消化され森見テイストの別作品として仕上がっています。
 オリジナルを知らない人でも、簡単な作品紹介がついていますし、それすらなくても森見作品として楽しむことができます。「古典は読まないよ」という方でも全く問題ない作品集です。
2007年5月20日読了
2007.05.21 Monday 15:25 | ま行(森見登美彦) | comments(0) | trackbacks(0)

森見登美彦『夜は短し歩けよ乙女』

夜は短し歩けよ乙女
夜は短し歩けよ乙女森見 登美彦

角川書店 2006-11-29
売り上げランキング : 410

おすすめ平均 star
starこの世界観に惹きこまれっぱなし!
star幻燈的な世界
star最高です。

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 後輩である「黒髪の乙女」に心惹かれてしまった私は、夜の先斗町、夏の古本市、秋の学園祭と彼女の視界に入ることのみ努力してきた。半ばストーカーである。しかし、彼女の言葉は「あ!先輩、奇遇ですねぇ!」・・・私と黒髪の乙女を待ち受けるのは、奇々怪々な面々が繰り広げる珍事件の数々。京都の町を縦横無尽に駆け回る純情ラブストーリー。

 全編ご都合主義で、「おもしろいでしょ、おかしいでしょ」という物語。萌えてくださいと言わんがばかりの黒髪の乙女。まるで作者の手のひらに乗せられてしまったかのよう。
 オモチロイオモチロイオモチロイ。
 ここで僕がいろいろ書いたことを読むよりもまずご一読あれ、と言いたいところなのですが、そういう訳にはいかないので。

 この作品の素晴らしさの1つは、圧倒的なパワーでしょう。ハチャメチャな人物たちが起こすハチャメチャな出来事。李白さんとの飲み比べや古本市での火鍋、あるいは韋駄天コタツや偏屈王といった数々の出来事のヘンテコな力強さ。思い出したのは高橋留美子さんの漫画『うる星やつら』。あのパワフルさがここに小説として甦ったかのよう。そういえば『うる星やつら』は鬼ごっこの話。追いかけると言う点では共通していると言えなくもないですね。強引なこじつけですけど。
 それから、語り手のスイッチのタイミングが素晴らしい。ある程度の間隔を置いて黒髪の乙女と先輩(私)の間で語り手が入れ替わるのですが、出会っていないはずの二人がうまいこと後を引き継いで・・・というのは小説だから当然ですが、その人の一人称でなければうまく話が進まないところでスイッチしているようです。また、その導入部も珍妙でちょっとおもしろいのです。

 という事で、オモチロイ物語だったのです。もちろん、独特の言い回しは健在。「恥を知れ!しかるのち死ね!」なんてセリフから、「偽電気ブラン」「おともだちパンチ」「ナカメ作戦」「詭弁踊り」「パンツ総番長」などなど。歯科衛生士の名前が羽貫さんってのはどうかと思うけれど、まあそれはそれ、これはこれってことで。
 ともかく、オモチロイのでたくさんの人に読んでほしいのです。
 なむなむ!
 この本が「本屋大賞」に選ばれることを祈願せずにはいられない気分なのです。
 なむなむ!
 ところで、「二足歩行ロボットのステップ」ってどんなんだろう?
2007年3月3日読了
2007.03.06 Tuesday 09:17 | ま行(森見登美彦) | comments(0) | trackbacks(0)

森見登美彦『太陽の塔』

太陽の塔
太陽の塔森見 登美彦

新潮社 2006-05
売り上げランキング : 1173

おすすめ平均 star
star妄想ワールド炸裂
star男汁たっぷりの部屋で語り合った経験のある人に贈りたい
star懐かしくも悲しき学生時代

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 京大5回生(休学中)の森本は、1つの研究対象を追い続けている。「水尾さん研究」。彼は生涯において唯一交際し、そして彼を袖にした女性である水尾さんを研究し続けているのだ。ストーカーまがいの行動を続ける森本と、飾磨、高藪ら仲間たちの妄想系青春小説。

 第15回日本ファンタジーノベル大賞受賞作。
 「なんじゃこりゃあ!」
 これが才能というものでしょう。これでもかと詰め込まれた呆れるほどバカバカしい妄想そのままの言動。病み付きになるひねくれた文体。そしてその中できらりと輝く美しいフレーズ・・・好き嫌いはハッキリしそうなのですが、まずはちょっとだけでも読んでみたらと言う作品です。
 「●●●●キューブ」「まなみ号」「哀しみの不規則配列」「邪眼」「砂漠の俺作戦」「ソーラー招き猫事件」「ええじゃないか騒動」このネーミングの素晴らしさ。
 「私、部屋によけいなものが増えるのは嫌です」

 この強烈な一言が、どれだけ多くのか弱き男性諸君の胸に突き刺さったことでしょうか!

 それにしても京都という伝統と文化に彩られた街が、これほどまでに面白おかしく、そしてこれほどまでに美しい街として表現されるとは思っても見ませんでした。
 どうせなら、寒い年のクリスマスに読みたかった、そんな本。年末に購入した時点で無理ですが。『夜は短し歩けよ乙女』、早く読みたいなあ。
 それにしても日本ファンタジーノベル大賞は素晴らしい。これを大賞に選んだのですから。あ、もちろん歴代の顔ぶれもすごいですよ。
2007年1月27日読了
2007.02.01 Thursday 14:53 | ま行(森見登美彦) | comments(0) | trackbacks(0)