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2009.09.29 Tuesday | - | - | -

誼阿古『クレイジーフラミンゴの秋』

クレイジーフラミンゴの秋
クレイジーフラミンゴの秋誼阿古/藤本みゆき

ソフトバンク クリエイティブ 2007-02-14
売り上げランキング : 75107

おすすめ平均 star
starsノスタルジーに収まらない世界観の提示
starsいい本です。
starsこの、身動きの出来ないもどかしさ。
star夏から秋へ

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 菅野晴の二学期は、たった13票で学級委員に選ばれてしまったことから始まった。陰口、圧力、くだらない意地・・・女の子の作り出す社会に辟易し身の置き場を失いつつあった晴には、洋楽やアニメなど好きなことを話せる男の子たちとの輪にも入りきれなかった。。学校も先生もクラスの子も自分もみんなバッカみたい。そう考える晴だが、やる気のなさそうな担任の原田だけにはちょっと違うようなものを感じていた。少女から大人へ、踏み出した一歩を描く、ノスタルジックな青春小説。

 よかった。すごく。前作よりも。今でも晴が裏拍で歌う「Ob-La-Di,Ob-La-Da」が聞こえてくるような気がします。
 『クレイジーカンガルーの夏』からのスピンオフ。前作でも学級委員になった冽史がおでこが広く眉がぼおっと太い学級委員の女の子と噂になったようなことが記述されているので、この子が晴なんでしょう。
 中学一年生というのは大人でもなく子どもでもないような年齢で、どちらかといえば晴はまだ子ども寄り。だから思ったこと、言わなくてもいいようなこともつい口に出してしまう。その裏返しに、清純で美しさを保っていて、まっすぐなのです。だから読んでいて気持ちがいいのです。
 冽史の優等生ぶりは相変わらずで、もう本当に表彰状もの。まさに担任の原田が「学級委員は俺に楽をさせろ」と言うのを体言したかのよう。本当にできすぎた子なので、「こんな奴いないよ」と言いたくなるくらい。原田も前作に登場しているのですが、常にやる気がなさそうでそれでいて余裕たっぷりというキャラクターなので、冬休みのうろたえようはなかなかおもしろかったですね。夏休みにあれがあって冬休みがこれじゃ教師も大変です。
 一年二組の生徒たちだけでなく、前作にも登場した広樹や秀一、三年の大内や三上など登場人物が大勢で、しかも呼び方が人によって少しずつ異なったりするのでやや掴みづらいのが難点かな。まあ、そんなこと瑣末な問題で気にならないけれど。
 僕にもこんな年の頃があって、自分がどうしたらよいのか、どうしたいのかわからなくて、なんだか自分でも持て余し気味だったようなに思うのですが、そんな感覚を思い出しました。

 巻末に楽曲のリストがつけられているように、作中には洋楽中心で次から次へと楽曲が登場します。僕は聴いたことのない曲もあるのですが、やはり知っている曲だとそこでさっとその場のイメージが浮かびます。効果的ですね。
 できることならば、カンガルーからフラミンゴへという順番で読んでほしいですね。その方が逆に読むよりもより堪能できることでしょう。作品です。ライトノベルレーベルからの作品ですが、かつて中学生だった人を中心にオススメします。

関連作:『クレイジーカンガルーの夏
2007年2月25日読了
2007.02.28 Wednesday 16:39 | や行(誼阿古) | comments(0) | trackbacks(0)

誼阿古『クレイジーカンガルーの夏』

クレイジーカンガルーの夏
クレイジーカンガルーの夏誼阿古/藤本みゆき

ソフトバンククリエイティブ 2006-11-14
売り上げランキング : 70240

おすすめ平均
stars永遠の少年おやじに捧げるバイブル
stars一気に読み終えました。
starsライトノベル界驚愕の新人
stars読んでよかった。
starsおもしろかったです。
starこうして僕らは大人になっていく

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 長かった一学期も終わり、これからは楽しい夏休み。流れてくるはっぴいえんど。広樹にとっては、サッカーに明け暮れ、秀一、敬道、冽史と4人でプールに行き、そしてガンダムを見るという毎日を謳歌するはずだった。だが、東京から転向してきた従兄弟の冽史とは夏休みに入ったとたん、会えなくなってしまった。どうやら冽史の家庭の事情が絡んでいるらしい。忘れられない輝いた夏の出来事。

 想像していた以上におもしろい作品でした。単なる4人のひと夏の冒険であればそれほど評価はしないかもしれません(それはそれで好きです)。しかし、そこに冽史の家庭の事情や大人の見栄、価値観、体裁、そして広樹や冽史とのギャップが入り組むことで、少年たちは自ら階段を一歩、また一歩と上っていく様が非常に印象深い作品でした。

 広樹たちよりも少し年下の僕は、テレビゲームにどっぷり浸からずに普通に小川で魚やザリガニを捕まえ、広場でサッカーや野球をし、林でカブトムシを捕まえ秘密基地を造って遊んだおそらく最後の世代だと勝手に思っています。だからというわけではないでしょうが、少し年下の若い人の考え方が理解できなかったり、逆に年上の方の考え方に共感するということが多々あります。
 この『クレイジーカンガルーの夏』を書いた誼阿古さんがどういった年の方か存じ上げませんが、1979年という年はともかく、あの頃のこの世代という点でには大いに頷けるところがありました。

 著者インタビューによれば、2月に出る次回作は女の子を主人公にした作品だそうです。もしや『カンガルー』ではなく『フラミンゴ』だったりして。
2006年12月1日読了
2006.12.03 Sunday 00:00 | や行(誼阿古) | comments(0) | trackbacks(0)