こんな夜だから書庫に行こう

はてなから感想の保管作業終了!!
現在、10年ほど前の一言感想をアップしています。
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2009.09.29 Tuesday | - | - | -

有川浩『別冊 図書館戦争2』

評価:
有川 浩
アスキー・メディアワークス
¥ 1,470
(2008-08)
Amazonおすすめ度:
違和感の正体
すべてよし!
難儀なバディ達
 あの緒形副隊長の若かりし頃は? 堂上や小牧はどんな新人だった? そしてあのふたりの行く末はどうなるのか! シリーズ完結、ついに明かされるあの人たちのあの頃とあの人たちのその後・・・

 とうとう完結してしまった『図書館戦争』シリーズ。期待どおり? あの人たちの話が集められたスピンオフです。
「もしもタイムマシンがあったら」
 「いつに戻りたいですか? タイムマシンがあったら」そんな質問に緒方が出した答えは大学の頃・・・これは切なく、苦いですね。彼が引きずるのもよくわかる気がします。って、このあとどうなるの?
「昔の話を聞かせて」
 いまや教官となった郁。ベッドに腰掛け聞いたのは、まだ新人だった堂上のこと・・・うーん、やはり堂上と郁は似た者どうしの夫婦なのですね。
「背中合わせの二人」
 図書館の利用者として柴崎に迫るストーカー。郁ではなく、手塚に助っ人を頼むのだが・・・柴崎麻子最大の危機。今までうまくいきそうでなかなかうまくいかなかった手塚と柴崎。ふたりにはこれほどのことがなければいけなかったのでしょうか。奥村の家族の態度が不気味でした。

 いよいよ完結なのですが、最後がこんな終り方で本当によかったなあと思うのとともに、旦那さまに感謝。下読みの段階で泣きが入らなかったら、どれほど後味の悪いシリーズになっていたやら。
 それにしても幕引きは残念。まだまだ書けるネタがいっぱいありそうなのに。何年後でもいいから気が向いたときにまた書いてほしいものです。

収録作:「もしもタイムマシンがあったら」「昔の話を聞かせて」「背中合わせの二人」
関連作:『図書館戦争』『図書館内乱』『図書館危機』『図書館革命』『別冊 図書館戦争1
2008年10月5日読了
2008.10.10 Friday 22:42 | あ行(有川浩) | comments(0) | trackbacks(0)

有川浩『ラブコメ今昔』

評価:
有川 浩
角川グループパブリッシング
¥ 1,470
(2008-07-01)
Amazonおすすめ度:
「今」も「昔」も「ラブコメ」三昧!!
王道を行く
誰もが恋をする。
 年齢だって性別だって職業や階級だって関係ない。自衛隊を舞台にした、ラブコメ短編集第二弾。

「ラブコメ今昔」
 今村のもとにやってきた隊内紙「あずま」の取材。その内容は、30年も前の妻とのなれそめ・・・さすがに落ち着いた雰囲気のある物語。お漬物はいいですね。でも、30年も前のこういうことって、なかなか話せるものじゃないと思いますよ、やっぱり。
「軍事とオタクと彼」
 新幹線で出会った彼は年下の自衛官。遠距離恋愛だが彼には秘密があった・・・彼の持っている秘密がいい味を出しています。もはや秘密でもなんでもないですが。自衛官としての一面が生きてきます。
「広報官、走る!」
 映画やテレビへの協力も広報官の仕事のひとつ。カウンターパートは感じのいい女性だが、今回の撮影はトラブル続きで・・・女たらしでもそうじゃなくても、王様に理不尽にいじめられていたりしたらやっぱり助けたくなるでしょう。そのさりげなさがやっぱり女たらしなのかも。
「青い衝撃」
 夫はブルーインパルスのパイロット。当然のようにもてるのだが、大胆に宣戦布告してきた女性がいた・・・めずらしくちょっとドロドロした話。でもちゃんと最後はハッピーエンドにするのが有川さんらしさかな。追い詰められていく怖さがあります。
「秘め事」
 上官のすすめで女性に会った手島。だが、気があったのは女性を連れてきた上官の娘。口外できないふたりは・・・ホームドラマにありがちなベタ。「お嬢さんを・・・」って奴です。腹を括った女性の強さを感じます。
「ダンディ・ライオン〜またはラブコメ今昔イマドキ編」
 隊内で展示された写真に目を奪われた千尋。撮影した吉敷は雑誌にも投稿していたが、会ってみると・・・本当に職業とか階級とか、レッテルを超越するんですよね、恋愛って。いや、それをわかっているからこそ千尋は今村二佐にも突撃できるのか。

 同系統の短編集『クジラの彼』とは異なり、他作品からのスピンアウトはありません。全体にすごく甘くてベタベタな作品がそろっているはずなのですが、すっかり免疫がついたのか、それほど甘くは感じません。それがいいのか悪いのか。
 隊内紙「あずま」が出てきたときに、このインタビュー記事の形式だけで1冊の短編集を作ってしまってもおもしろいんじゃないかと思ってしまいました。『ぼくのミステリな日常』のように。いえ、別に最後にひっくり返さなくてもいいんですがね。

収録作:「ラブコメ今昔」「軍事とオタクと彼」「広報官、走る!」「青い衝撃」「秘め事」「ダンディ・ライオン〜またはラブコメ今昔イマドキ編」
2008年8月16日読了
2008.08.22 Friday 17:40 | あ行(有川浩) | comments(0) | trackbacks(0)

有川浩『海の底』

評価:
有川 浩
メディアワークス
¥ 1,680
(2005-06)
Amazonおすすめ度:
ガニラス
結末が気になって…
有川さんのなかで1番!!
 桜祭りにあわせて開放された横須賀基地にやってきたのは市民だけでなく、海から無数の巨大な甲殻類が襲ってきた。停泊中の潜水艦「きりしお」の夏木大和と冬原春臣は、艦長の命と引き換えに逃げ遅れた子どもたち13人を艦内に避難させることに成功したのだが・・・

 自衛隊三部作の第三弾。今度の舞台は海です。
 食糧としてのヒトを求め横須賀を襲撃する巨大甲殻類「レガリス」、それを食い止めようとする機動隊、機動隊の立場を尊重しつつ出撃を待つ自衛隊、そして救出を待つ「きりしお」という構図。
 でも、だからといってこの物語は「いかにして機動隊や自衛隊はレガリスを倒し、きりしおを救うのか」という物語ではありません。いや、そういう面もありますが、やはりメインになるのはきりしお艦内での自衛官と子どもたちとのやりとりです。何せ「潜水艦で十五少年漂流記」ですから。

 これだけの人数が狭いところで何日も過ごすのですから、当然そこにはいろいろなドラマが発生します。そこに地上での人間関係や生い立ちが持ち込まれ作られるストーリーがお見事です。紅一点だったメンバー構成もよかったかも。ただ、若干子どもたちが年齢より幼く見える気がしました。こういう緊急事態だからでしょうか。だから、声変わりのエピソードは年齢にあっていないように思えてしまい、ちょっとした違和感がありました。
 また、夏木と冬原の問題児コンビがかっこいい。艦長の遺志を継ぎ、救出まで子どもたちの面倒を見ようとするふたり。その必死さが目に見える夏木と飄々としている冬原との対比もおもしろいです。夏木が望を必要以上に意識しているのもありありと見えますね。「有能な彼女」以前はこんなだったのか・・・
 もちろん、「きりしお」の外にもドラマはあります。中でも機動隊の壊走に至る過程は、その生き様に感動してしまいます。まさに散り方の美学。またそれを演出する側に立った烏丸、明石といった面々もよかったなあ。と同時に、やっぱりこの国のセクショナリズムの悪い面を見せ付けられた思いがします。
 ただひたすらに没頭して楽しむことができる上質なエンターテインメント作品。自衛隊三部作では一番好きかも。

関連作:『クジラの彼
2008年7月8日読了
2008.07.18 Friday 22:21 | あ行(有川浩) | comments(0) | trackbacks(0)

有川浩『図書館革命』

評価:
有川 浩
メディアワークス
¥ 1,680
(2007-11)
Amazonおすすめ度:
楽しみました。有川さんありがとう!
最終巻!
完結が惜しまれる
 敦賀原発を狙ったテロが発生した。そのテロは鎮圧されたが、手口が当麻蔵人の著書『原発危機』の内容と酷似していたことから、メディア良化委員会は当麻の身柄確保に動き出した。作家狩りである。図書隊は横暴を食い止めるべく、先んじて当麻の身柄を保護した・・・

 「図書館戦争」シリーズの4冊目で一応の最終巻。
 今回は今まで短編集のような構造とは異なり、一本の長編になっています。それだけに、緊迫感も途切れることなく、最後までグイグイと引っ張ってくれました。おかげでほぼ一気読みでした。
 内容は、ついにここまで来たかといった風な、メディア良化委員会側との全面抗争です。そして、同時に自分とは関係ないと思っている一般市民との戦いでもあります。無関心というのはある意味一番厄介なのかもしれません。自分はそうありたくないと思いますが。
 さて、今回の読みどころはやはり当麻をかくまった図書隊にとってのザ・ロンゲスト・デイなのでしょう。詳しく書くわけにはいきませんが、この「図書隊史上最大の作戦」はハラハラドキドキワクワクで、読み応えのある作戦でした。もちろん、ラブラブも。ただ、日付が変わった翌日がややあっけなく感じたのは残念でした。

 でも、僕が興味深く読んだのは柴崎の手塚の兄・慧とのやりとりです。半敵対的な関係にあったふたりの冷静かつ大胆なやりとり。「歴史にあたしの名前が残るのよ」とまで言い切ったあたり、さすが「柴崎麻子様」でした。ちょっと手塚のかなう相手じゃないですよね。生真面目が取り柄の手塚ですから、ちょっと。このふたり、これからどうなるんでしょう。堂上と郁よりも気になります。

 『別冊 図書館戦争1』はすでに読んでしまったので、残りはあと1冊でしょうか。なんだか名残惜しくなってしまいそうです。

関連作:『図書館戦争』『図書館内乱』『図書館危機』『別冊 図書館戦争1
2008年7月6日読了
2008.07.17 Thursday 19:34 | あ行(有川浩) | comments(0) | trackbacks(0)

有川浩『空の中』

評価:
有川 浩
角川グループパブリッシング
¥ 740
(2008-06-25)
Amazonおすすめ度:
「空の中」+「仁淀の神様」 本当にいい話
書き下ろし必読です。
唖然、呆然
 四国沖の演習空域で試験機「スワローテイル」と自衛隊のF15Jイーグル戦闘機が相次いで謎の事故を起した。その高度は2万メートル。事故機とともに飛行していた武田光稀三尉と日本航空機設計の春名高巳は現地調査に乗り出す。一方、高知ではイーグルのパイロット斉木の遺児瞬が浜辺で不思議な物体を見つけていた・・・

 『図書館戦争』で大ブレイクした有川さんの自衛隊三部作第二弾は、大空を舞台に繰り広げられる「未知との遭遇」です。
 「大人ライトノベル」を掲げ、文庫ではなく単行本で刊行されたこの作品は、荒唐無稽な物語かもしれませんが、読み応えがありました。
 一番の読みどころは【白鯨】をめぐる「セーブ・ザ・セーフ」とのやりとりでしょうか。日本を、人類を守るためにこの問題に立ち向かうという点で対策本部とは違いはありません。ただし、根本にあるものが違うため、方法がことごとく違う方向を向いている感じです。そこに歪みがあります。
 ただし、この物語の主題は瞬と佳江というふたりの成長にあると思います。この年頃特有の危うさが巧みに表現され、なかでも瞬はフェイクと出会ってからののめり込み方、そして誤りに気付いたあとの自問自答が非常に痛々しく描かれています。それはふたりにとって大人への道、未来への通過点です。ちょっと大規模なものですが。
 そんなふたりを真っ当に導く宮じいが魅力的でした。宮じいの言葉は一つ一つがどれも重く、心にしみます。そう感じること自体、きっと僕自身やはりまだまだ子どもなのだということでしょうね。
 もっとも、「スカイドン」にピンと反応してしまった時には自分の年齢を感じずにはいられませんでした。いや、リアルタイムでは知らないですけど。
 【白鯨】と高巳とのやり取りも緊迫した中にユーモラスな雰囲気が漂い、遅々として進展していないにもかかわらず飽きさせないのがいいですね。
 また、ラブストーリーの側面もありますが、有川さんの後の作品のように甘すぎないところにも注目でしょうか。『クジラの彼』には、その後の高巳と光稀を描いた「ファイターパイロットの君」が収められています。甘いのがいい方はそちらも。

 なお、角川文庫版に新たに併録された「仁淀の神様」は一読の価値あり。単行本で読んだ方もこれのためだけに文庫版を手にとってほしいです。特に宮じいファンの方は必読。

収録作:「空の中」「仁淀の神様」
関連作:『クジラの彼
2008年7月5日読了
2008.07.14 Monday 19:36 | あ行(有川浩) | comments(0) | trackbacks(0)