こんな夜だから書庫に行こう

はてなから感想の保管作業終了!!
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2009.09.29 Tuesday | - | - | -

永井するみ『レッド・マスカラの秋』

 雪絵とともに友人ミリが出演するファッションショーを見に行った凪。赤いマスカラをつけたミリはモデルの中でも一際印象的で、ショーは大成功だった。だが、楽屋でのミリは様子がおかしい。聞くところによれば、イリヤというモデル仲間が瞼を腫らしショーに出られなかったのは、ミリが渡した赤いマスカラによるという・・・

 『カカオ80%の夏』に続くシリーズ第二作。意外なことに永井さんはシリーズキャラが初めてなのだとか。
 あまり人と群れることを好まなかった凪が、友人ミリのために動くという。そのこと自体が前作との大きな違いであり、同時に凪の成長とシリーズの進展を感じました。こういうのはシリーズものを読むときにちょっとうれしくなります。
 凪の行動はどちらかといえば思い付きというか無防備というか、あまり思慮深くは感じられません。しかしながら、むしろそういった行動、あるいは直線的な思考が女子高生らしくも思われます。あまり大人びていても彼女たちの年代の雰囲気は出せないでしょうし、逆もまたありえたでしょう。YAの読者を想定するならば、その年代に共感を得られるような等身大の人物像として適当だったのではないでしょうか。

 ただ、ストーリー展開はややご都合主義的に思われ、残念です。もっとも、凪たちのキャラクターを描くことを第一義と考えるならば、そんなことにとらわれる必要はないかもしれません。
 夏、秋と続いたことから憶測すると、おそらくこのまま冬、春とあと二回は凪に会えるでしょう。そのときをまた楽しみにしたいです。

関連作:『カカオ80%の夏
2009年2月8日読了
2009.02.18 Wednesday 18:07 | な行(その他) | comments(0) | trackbacks(0)

西尾維新『クビキリサイクル 青色サヴァンと戯言遣い』

評価:
西尾 維新,take
講談社
¥ 1,029
(2002-02)
Amazonおすすめ度:
全部伏線といっても過言じゃないと。
孤島、密室、首なし死体。お手盛りのエンタテイメント。
う〜ん
 コンピュータの天才である玖渚友の付き添いとして鴉の濡れ羽島を訪れた「ぼく」こといーちゃん。その絶海の孤島を所有する赤神財閥の令嬢イリアは、同年代の女性の天才ばかりを招いていた。絵画、占術、料理などなど。だが、邸の中で首切り死体が見つかったことで、犯人捜しが始まった・・・

 ついに戯言シリーズを読み始めてしまいました。正直なところ、登場人物の名前がイヤで読まなかったんですよ。リアリティがなくて。こういったネーミングセンスはなかなか受け入れがたく、このシリーズを今の今まで手に取らなかったのです。
 でも、ひとたび読み出すとこれが確かにおもしろい。思う存分、振り回してもらいました。いーちゃん同様、作者の掌の上といった感じです。
 読み始めてすぐは、『すべてがFになる』を読んだ時と同じような感覚がしました。孤島とか天才とかいう道具立てに共通項を見出した気がします。そして何より作り物めいているところでしょうか。そういえばあちらも結構風変りなネーミングセンスでしたね。

 ミステリとしてはオーソドックスで古典的な構成でしょうか。絶海の孤島という限られた空間、狭い人間関係、そして密室での連続殺人もの。やや強引な気もしますが、真相にたどり着くまでの仕掛けは見事。フーダニットだけでなく、ハウダニット、ホワイダニットがうまく絡められています。
 一方、特徴的なのはライトノベル的というか、特異なキャラクターが強く押し出されていること。ネーミングはもちろんのこと、言葉遣いや行動、天才という扱いなどなど。竹さんのイラストもあって、相乗効果を生み出しています。
 もっとも、天才の描写が天才のように見えないのは残念。これが難しいのは周知の事実ですが。

 この一冊を読む限りでは、本格ミステリとライトノベルを読む人にならオススメできるシリーズでしょう。今年集中的に文庫化されているので、僕も読み進めたいと思います。
2008年11月13日読了
2008.11.18 Tuesday 19:58 | な行(その他) | comments(0) | trackbacks(1)

乃南アサ『女刑事音道貴子 花散る頃の殺人』

評価:
乃南 アサ
新潮社
¥ 500
(2001-07)
Amazonおすすめ度:
架空対談も、笑えます!
優しい手触りの短編集
今後の活躍に期待!
 寝坊した朝、近くの米屋に息子の交通違反の揉み消しを懇願された貴子。どうして米屋が自分のことを知っているのか不審に思い尋ねると、貴子が刑事であることを記した葉書を拾ったという。確かにそれは貴子が細かく破り捨てたものだったが、きれいにつなぎ合わされていた・・・「あなたの匂い」

 直木賞受賞作『凍える牙』に続くシリーズ第2作。今回は短編集です。
「あなたの匂い」
 細かく破って捨てた葉書を丁寧につなぎ合わせたのは誰・・・うーん、これは男でも気持ちが悪い。やっぱり、いやじゃないですか。
「冬の軋み」
 若い男女に暴行を受けた男は「よく覚えていない」の一点張りだが・・・子供を守るという話だったのがいつの間にか世間体を守る話に。そういうものじゃない気がするのですが。
「花散る頃の殺人」
 ホテルで見つかった老齢の男女の遺体からは、あんずのような香りがした・・・あまりに寂しい人生の結末。彼らの生涯を掘り起こしていくあたりがいい。
「長夜」
 道ばたで目を開けたまま寝ている女。それは貴子が知っている女の死体だった・・・ちょっと理解しがたい生き方かな。貴子の元同僚という安雲がなかなかおもしろいキャラでした。
「茶碗酒」
 大晦日、宿直の滝沢たちは休憩に入り酒を飲みだしたが・・・大晦日というシチュエーションが、妙に滝沢と合っている気がしてしまいました。短く、たいしたことも起きませんが非常に印象的。
「雛の夜」
 ホテルに急行するが倒れているはずの少女がいない、という事件が頻発した・・・ちょっと方に力が入りすぎているかもしれないけれど、こういう正義感は悪くないですね。少なくとも、ないよりはあるほうがいいです。

 やたらと人間くさい短編集。貴子のプライベートはもとより、被害者や加害者、関係者の人間らしい面がむき出しにされたような作品がそろっています。ある種のいやらしさを持って。そういった中、「茶碗酒」は一服の清涼剤のようなものかもしれません。
 今回新たに貴子とコンビを組んでいる八十田もいい人物ですが、少々物足りません。やはり、滝沢の方がいい組み合わせじゃないかな。あれくらいアクの強さを持つ方が読んでいておもしろいです。

収録作:「あなたの匂い」「冬の軋み」「花散る頃の殺人」「長夜」「茶碗酒」「雛の夜」
関連作:『凍える牙
2008年10月13日読了
2008.10.23 Thursday 23:41 | な行(その他) | comments(0) | trackbacks(0)

七飯宏隆『タロットの御主人様。3』

 夏といえば海! 二週間で集めたタロットはたった4枚。タロットとの遭遇率の悪さを指摘された秋人は、長期戦になることを覚悟し気分転換に臨海学校にでかけた。しかし海では籐子が陰謀を企て、メイドの志津乃とともに実行に移さんとしていた・・・

 あれ、タロットは? って感じの第3弾。ペースが遅いことを指摘されておきながら、臨海学校なんて行っていてもいいのかって気もしますが、その辺は1枚の収穫でよしとするべきでしょうか。それくらいタロット集めは忘れられているようでした。
 籐子と志津乃の暴れっぷりは本当にあっぱれで、それはそれでおもしろいものでした。破天荒というか常識知らずというか何というか。
 ただし、今回のメインは表紙にもなっているように三崎美咲。「運命の輪」として上下左右を操るだけでなく、冷静な判断と明晰な頭脳が本当に実用的。彼女がいなかったらどうなっていたでしょう。もう物語が終わってしまいます。
 残念といえば、やはりあまりタロットに触れられていなかったこと。終わりごろになって取ってつけたかのように扱うのでは、ちょっと物足りませんね。
 また、結夏や香澄の活躍の場が少なく、あまり目立たなかったのも残念ですね。これから集められたタロットの数が増えてくると、さらに目立たなくなるのでしょうか。それもどうかなあ。

関連作:『タロットの御主人様。』『タロットの御主人様。2
2008年7月27日読了
2008.08.04 Monday 18:42 | な行(その他) | comments(0) | trackbacks(0)

七飯宏隆『タロットの御主人様。2』

評価:
七飯 宏隆
メディアワークス
¥ 620
(2007-09-10)
Amazonおすすめ度:
良い
 お嬢様学校の聖ケーリー・イェール女学院では、鷺宮籐子というカリスマ性を持った美少女による不可解な占いが大きな力を持っていた。怪しいものを感じた秋人は結夏や香澄とともに変装して女学院に侵入するが、籐子には「女教皇」のタロットが憑依していた・・・

 シリーズ第2弾は3枚目のタロット「女教皇」、4枚目のタロット「運命の輪」との対決。
 正直なところ、ラブコメとしてはあまりに王道的で型にはまっているようで、ちょっとパッとしないような印象がありました。なんだか、お約束をすべて律儀にこなしていくようなイメージです。
 そうした中で、秋人を守るという使命と思いを持って戦う結夏や香澄と、二人を傷つけてはいけないと考える秋人との感情の食い違いは、なかなか興味深いものでした。その辺をちゃっかり示唆したアメジスティアがいちばんおいしかったのかも。
 このシリーズの戦闘シーンで興味深いのは、タロットたちに与えられた能力が直接相手を攻撃するものではないことでしょうか。戦闘における特殊能力というとどうしても直接的に攻撃し、相手を痛めつけるものを想像してしまいます。それだけに、このタロットたちの能力はちょっと意外でした。とくに「運命の輪」の能力はおもしろかったですね。「ぐるん」「ぐるん」って。
 ちなみに、「運命の輪」の登場シーンで思わず「吊された男」だと思ったのは僕だけでしょうか? 逆さ吊りで登場するボクっ娘なんでつい。

関連作:『タロットの御主人様。
2008年7月25日読了
2008.07.31 Thursday 20:11 | な行(その他) | comments(0) | trackbacks(0)