こんな夜だから書庫に行こう

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2009.09.29 Tuesday | - | - | -

杉井光『さよならピアノソナタ4』

評価:
杉井 光
アスキーメディアワークス
¥ 620
(2008-12-05)
Amazonおすすめ度:
確かに面白いのだが…
切ない……けれど美しい
かけあう旋律
 冬がやってくる。もうクリスマスは目前。そして、真冬の誕生日も。だが、文化祭が終わってもナオはその思いを打ち明けられずにいた。フェケテリコは次のライブに向け準備を整えようとするが、冬の訪れはナオの優柔不断のツケを払うときでもあった・・・

 シリーズ完結編。あっという間に終わってしまって、なんだかもったいない気すらします。「サージェント・ペパー・インナー・グルーヴ」のように、永遠に決断せずに繰り返されるというのもありかもしれませんが、そう思われつつ幕を下ろすのが潔いですね。
 あいかわらずなのはナオのヘタレ具合。とにかくはっきりしないし、読者としてはシリーズ当初から想像できていたことなので、ヤキモキすることこの上ありません。さすがに、真冬へのプレゼントを千晶に相談したりするあたり、ナオの鈍さというか無神経さには呆れました。でも、ナオが決断できたなら、この物語はきっと一年も続かなかったでしょう。
 また、誰よりも哲朗がおいしいところを持っていきました。やっぱり父親なんですね。決めるべきところは決めるというか。

 それにしても、この季節にジョン・レノンはずるいなあ。もう、圧倒的に。だって「Happy Xmas (War Is Over)」ですよ。単なる青春恋愛小説というだけでなく、音楽を効果的に用いて物語を作り上げるあたり、本当にすばらしい。
 ああ、本当に終わってしまいました。でも、やっぱり後日談のようなものを書いてもらえないかな、なんて考えてしまいます。オススメ。
2008年12月16日読了
2008.12.26 Friday 23:56 | さ行(その他) | comments(0) | trackbacks(0)

杉井光『さくらファミリア!』

評価:
杉井 光
一迅社
¥ 670
(2008-07-19)
Amazonおすすめ度:
杉井光の新挑戦
うーん・・・・・これなんていう劣化版美少女文庫?
 多額の借金を残して、父親は失踪してしまった。ひとり残された祐太のもとにきたのは「三十銀貨財団」からの取り立ての電話だけでなく、聖少女がふたりと大天使、大魔王がひとりづつ。天涯孤独どころか、とってもにぎやかな生活の始まりで・・・

 あの『さよならピアノソナタ』の杉井さんの新作。
 最近、怒涛のごとく作品を送り出している杉井さんです。『さよならピアノソナタ』とは異なる方向性であってもおかしくないですし、それはあらすじを一読するだけでもわかるのです。でも、違いすぎません?
 ということで、最初の方から肌に合わないという感覚を持っていたのですが、最後まで読んでもやっぱり合いませんでした。
 冒頭から下ネタのオンパレードで、まあ今までの作風とは明らかに違うのですが、それはそれで別に苦にはなりません。エリとレマというふたりの聖少女と祐太との関係もいい感じでしたし。
 とにかく、表現のしようがないのですが、あまり楽しめなかったというのが残された事実。もうすぐ2巻も発売されますが、どうするべきか、かなり微妙なところです。
2008年9月26日読了
2008.10.06 Monday 21:43 | さ行(その他) | comments(0) | trackbacks(0)

杉井光『さよならピアノソナタ3』

評価:
杉井 光
アスキー・メディアワークス
¥ 641
(2008-08-10)
Amazonおすすめ度:
待望の続編。
とりあえず進んでみる
恋と革命と音楽の物語第三弾
 イベント続きの二学期。初めての単独ライブを前にナオたちはうたい、走る。そんな折に来日したヴァイオリニストのユーリは、かつて真冬と演奏旅行をともにしたこともある美少年で、しかも真冬のギターの師でもあった。文化祭でのライブを間近に控え動揺するナオ・・・

 合唱コンクール、体育祭、文化祭と盛りだくさんの二学期。流れこそ連続しているものの、それぞれがそれぞれのおもしろさを持っています。ひとつひとつのイベントに1冊を費やしてもおかしくないほど。かなり充実しています。

 とにかくナオがあきれるほどに鈍感ですね。普通ならばもっと早くに気付いているでしょうに。これだけ真冬や千晶がほのめかし、ユーリが問いを投げかけているのですから。いや、真冬の気持ちに気付きながらも、自分の気持ちをただひたすら真っ直ぐに言葉にし、行動で表現するユーリのほうが普通じゃないのかも。いいキャラですけどね。
 対して、口下手ながらも一生懸命に気持ちを伝えようとしたり、あるいは躊躇したりする真冬。でもそのひとことひとことが妙に印象的だったりします。
「困るの! もっとしっかりしてくれないと! あなたは、わたしの――」(P127より)

 このあとに続く言葉はなんだったのか? どうぞ最後まで読んでください。
 一方、ナオにはすっかり放っておかれた状態の千晶が不憫でなりません。こんなに言葉を尽くしているのに。本当に距離が近すぎるゆえの悲劇です。

 楽しませてくれる音楽もの、青春ものだったのですが、ただ最後の切り方はちょっと残念。これはこれできれいに終わっていますが、何かもうひとつふたつあってもよさそうな感じです。それを期待してしまっただけに。

関連作:『さよならピアノソナタ』『さよならピアノソナタ2
2008年8月14日読了
2008.08.21 Thursday 19:43 | さ行(その他) | comments(0) | trackbacks(0)

二郎遊真『マネーロード』

評価:
二郎 遊真
講談社
¥ 1,575
(2008-05-16)
Amazonおすすめ度:
これって…
面白い!
 人間嫌いが災いしてホテルに引きこもってしまった男は「金の声を聞く男」と呼ばれ、株式で巨万の富を築いていた。しかし、彼の元に送られてきた1枚の旧千円札が彼を動かした。それは、捨て子だった彼がなくしてしまった唯一の宝物だったから・・・

 第39回メフィスト賞受賞作。大雑把に言えば、引きこもり男が自分の過去をたどることによって外界へ出て行く物語。そこに主人公ヒィの「他人の金に対する欲が幻覚で見える」という特殊な能力(あるいは症状)が微妙に味を加えます。お金に欲のある人物からはヒィの懐へと無数の腕が伸びるというような幻覚を見てしまうのです。
 しかし、この能力が実際にどれだけ生かされていたか考えると、微妙と言わざるを得ません。もっと効果的に使うことができた気もするし、なくてもよかった気もします。彼がホテルから出ない理由や、仕手戦で莫大な富を築いた根拠にするためだったのかもしれませんが、何かほかの方法で代替ができたのではないでしょうか。

 ただ、主人公のヒィとヒロインのカズキがなかなか魅力的に描かれています。ヒィは人間嫌いという設定でなかなか読み手をも寄せ付けないような部分を感じるのですが、彼が外へ外へと出て行くのにつれてどんどん引き込まれてしまいます。一方のヒロイン・カズキもヒィ同様ある種の問題を抱えた人物でありながら、常に明るく前向きに生きようとするあたり好感が持てます。もっとも、これはほかの登場人物たちに金の亡者のような人物が多いことが影響しているのかもしれません。
 シナリオライター出身ということで、ストーリー構成は手堅く感じます。ただ、手堅さ以上の目新しさは感じませんでした。次回作に期待。
2008年6月7日読了
2008.06.16 Monday 19:45 | さ行(その他) | comments(0) | trackbacks(0)

島本理生『シルエット』

評価:
島本 理生
講談社
¥ 440
(2004-11)
Amazonおすすめ度:
主人公の目に映るものは……影
デビュー作
電車の中で読んではいけません
 霧雨のような人・冠くん。恋人だった彼はある事情で女性の体に触れることに嫌悪感を持っていた。今の恋人、大学生のせっちゃんとはうまくいっているのだが、今でも別れた冠くんのことが忘れられない・・・「シルエット」

 第44回群像新人文学賞優秀作を受賞した表題作を含む作品集。その表題作「シルエット」は、高校生の「わたし」の恋愛を通して人と人との出会いと別れ、あるいは交わりというものを書こうと試みられた作品、でしょうか。
 正直、印象が薄く、あまりあとに残りませんでした。サラッとしていて捉えどころがないというか。確かにちょっと切ない物語ではありますが。読みやすい文章だけに、余計にそういう印象なのかも。
 これが現在の女子高生の等身大の姿なのかもしれませんが、結果として島本さんが書こうとしたことを理解できていないように思われます。
 むしろ、重苦しい事情を抱えながら生きていく冠くんのほうが気になります、いや、納得できるのです。

 「シルエット」は17歳のとき、併録された掌編「植物たちの呼吸」「ヨル」はそれ以前の作品ですから、今後に期待でしょうか。

収録作:「シルエット」「植物たちの呼吸」「ヨル」
2008年5月5日読了
2008.05.09 Friday 17:28 | さ行(その他) | comments(0) | trackbacks(1)