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2009.09.29 Tuesday | - | - | -

谷原秋桜子『砂の城の殺人』

砂の城の殺人 創元推理文庫
砂の城の殺人 創元推理文庫谷原 秋桜子 (ショウコ)

東京創元社 2007-03-10
売り上げランキング : 5991


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 行方不明になった父を探しにスペインへ渡るため、バイトに精を出す倉西美波。今回武熊さんから紹介されたバイトは廃墟撮影のアシスタント。ところが、向かった先は廃墟となったカメラマンの生家、待ち受けるのはカメラマンの異母兄。しかも、そこではミイラ化した死体が。おまけに豪雨で橋は流され廃墟は陸の孤島に・・・

 富士見ミステリー文庫から創元推理文庫へと華麗なる(?)移籍を果たした谷原さんのシリーズ3作目は書き下ろしの新作です。
 きっとこういう本格的な本格ミステリが書きたかったんだろうなあ、と思わされるような仕上がり。いろいろな要素を詰め込み、前2作よりも更に本格ミステリらしく、しかもちょっとだけ怪異方向へ傾きかけているようです。
 相変わらず伏線はきれいにしっかり引かれ、どんでん返しもこれでもかとばかりに繰り返されます。そういう意味では、丁寧に作りこまれたオーソドックスな本格ミステリと言えるでしょう。

 道具立てとしては、嵐で孤立した廃墟、移動するミイラ、密室殺人、10年前の失踪者、異母兄妹と怪しさ満点。これだけ揃っていると、富士見時代からのあまりミステリを読んでいないファンは、出した手をちょっと引っ込めかねない気さえします。
 でも、すらすらと読むことができ、あまりおどろおどろしさは感じません。これもすべて美波の類まれなキャラクターのおかげでしょうか。登場人物はよくある定形フォーマットに当てはめたかのようでいささか残念なのですが、このシリーズの流れを考えれば仕方のないことでしょう。むしろ、その登場人物たちを巧みに使いこなしていると言えます。シリーズキャラクターとして美波と直海、そしてネコのケンゾウが出ずっぱりなのですが、ちゃんと修矢とかのこもおいしいところを持っていきます。それぞれに見合ったところを。ちゃんと使いどころを心得ていると言うべきでしょうか。
 まあ、何にせよ創元推理文庫に移ったおかげでこのシリーズが読めるのですから万々歳です。次回作も期待。

関連作:『天使が開けた密室』『龍の館の秘密
2007年4月7日読了
2007.04.09 Monday 19:43 | た行(谷原秋桜子) | comments(0) | trackbacks(1)

谷原秋桜子『龍の館の秘密』

龍の館の秘密
龍の館の秘密谷原 秋桜子

おすすめ平均
starsスムーズに読めない

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 行方不明になった父を捜すためアルバイトに励んでいた倉西美波。今回紹介してもらったアルバイトは「立っているだけで一日二万円」というアルバイト。なんとそれは托鉢。しかも、ちょっとした過ちでたどり着いてしまった京都の「龍の館」で、またしても殺人事件に巻き込まれてしまった。被害者は何故助けを求めなかったのか?

 未発表短編「善人だらけの街」を併録して復刊されたシリーズ第2作。
 美波をはじめとしたレギュラーキャラクターたちがしっかり性格づけられているため、非常に読みやすいミステリ(反面苦手とする人もいるかもしれません)。富士ミスの路線変更によってこのシリーズが埋もれてしまっていたのは、大仰な表現をすれば業界の損失だったのではないでしょうか。
 ストーリー展開は古典的でオーソドックスながら、繰り返されるどんでん返しに楽しませてもらいました。
 またトリックについてもさりげなく、そしてしっかりと伏線が引かれていて、好感が持てます。もう少し館を活用してほしかった気もしますが。

 しかしながら、更に評価すべきは短編「善人だらけの街」かもしれません。臨床治験という怪しいアルバイト(ボランティア)だけに中盤の状況はそれに絡んでいると推測できるでしょうが、それに惑わされていると・・・とにかく濃密な短編です。
 ちなみにこの『龍の館の秘密』が富士見ミステリー文庫で出されたのがもう5年も前のこと。このころからツンデレってあったのでしょうか。もしかしたら時代先取りだったのかも。

収録作:「龍の館の秘密」「善人だらけの街」
関連作:『天使が開けた密室』『砂の城の殺人
2007年2月3日読了
2007.02.05 Monday 10:47 | た行(谷原秋桜子) | comments(0) | trackbacks(0)

谷原秋桜子『天使が開けた密室』

天使が開けた密室
天使が開けた密室谷原 秋桜子

東京創元社 2006-11-30
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おすすめ平均 star
star仲良し女子高生3人組物語

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 行方不明になった父を捜すためアルバイトに励んでいた倉西美波。だが、そのアルバイト先でミスを犯し、多額の借金を背負ってしまう。「お金がほしい!」その一念で紹介された「寝ているだけで5000円」というアルバイトを引き受けるが、その仕事内容はとんでもないもの。しかも、よりによって殺人事件に巻き込まれてしまい・・・

 まさにライトなミステリ。
 以前富士見ミステリー文庫で刊行されていた作品の復刊。新たに短編「たった、二十九分の誘拐」(発表済)が収録されました。
 ミステリとしては富士ミスとして刊行されていただけに、かなりライトな感じ。中盤まで事件自体起きず、その事件もトリックや真相の細部はともかく、犯人にたどり着くのはさほど難しいと思えません。
 ただ、それだけにミステリ慣れしていない人が読むのにはいいかもしれません。推理する楽しさを味わうには手頃でよいかと。でも、しっかりと細かいところまで伏線が引いてあったりしてちゃんと本格ミステリしています。ただ、これが続編の『龍の館の秘密』までしか出せなかったのは、ある意味悲劇。「L・O・V・E!」にリニューアルされた今の富士ミスにはちょっと合わなさそうだし。タイトルは『天使が開けた密室』って合うかもしれませんけど。

 併録された「たった、二十九分の誘拐」もなかなかよかったです。この動機はちょっと予想できなかったなあ。

収録作:「天使が開けた密室」「たった、二十九分の誘拐」
関連作:『龍の館の秘密』『砂の城の殺人
2006年12月13日読了
2006.12.14 Thursday 00:00 | た行(谷原秋桜子) | comments(0) | trackbacks(0)